随想 095 ◆遺伝子組み換え食品に関する20の質問(その5)◆


 ◆遺伝子組み換え食品に関する20の質問(その5)◆


Q6. 環境へのリスク評価はどのようになされるのか?

 環境へのリスク評価は、関連する遺伝子組み換え作物と影響を受ける可能性のある環境との両方に及んでいる。評価のプロセスは、遺伝子組み換え作物の特性の評価やその影響、環境内での安定性を含み、その導入がされる環境の生態学的特徴と結び付けられている。その評価には、また、新しい遺伝子を組み込むことから意図せず結果生ずる可能性のある影響をも含んでいる。


Q7. 環境にとって不安となる問題は何か?

 懸念される問題には、遺伝子組み換え作物の組み換えた遺伝子が自然集団に入り込むのを避けられるか入り込むことが起こり得るのか、遺伝子組み換え作物の収穫後もその遺伝子は存続するのか、また、ターゲットでない生物(例えば、害虫でない昆虫)の遺伝子産物への影響、遺伝子の安定性、生物多様性の喪失を含む他の植物の多種多様性の減少、農業での化学物質の使用の増大などを含んでいる。遺伝子組み換え作物の環境への安全性の様相は、土地の状況に応じて、かなり異なっている。

 現在の調査研究は、益虫に害を及ぼす潜在的影響や耐性のある昆虫がこれまでより早く誘発されること、新しい植物の病原体の発生の可能性、植物の生物多様性や野生生物にとって害となる結果を生ずる可能性、また、地域の状況によっては、重要な輪作を行うことが減少すること、そして、他の植物への除草剤耐性遺伝子の導入(移入)に焦点が当てられている。