2008-01-01から1年間の記事一覧

あとがき 094

今日で11月も終わり。明日から師走です。今日は、少し北風(北西の風)が強く感じられます。 また、今日からアドヴェント(待降節)が始まります。欧米では、アドヴェント・カレンダーを毎日見ながら、クリスマスまで、あと何日と待ちわびるのでしょうか。…

随想 094 ◆遺伝子組み換え食品に関する20の質問(その4)◆

◆遺伝子組み換え食品に関する20の質問◆ Q5. 人間の健康に関する懸念の主要な問題は何か? 理論的な議論が、幅広い範囲の局面でなされている一方で、論争となっている3つの主要な問題は、アレルギー反応を引き起こす傾向(アレルギー誘発性(allergenicity)…

数学史 094 ◆12世紀以降のアラビアの著述家たち◆

◆12世紀以降のアラビアの著述家たち◆ 12世紀の西方アラビア人の算術に関する著述家の中で、最もよく知られた人の一人は、アブ・ベクル・モハメド・イブン・アブダラ(Abu Bekr Mohammed ibn 'Abdalah)、一般には、アル・ハッサル(al-Hassar)として知られ…

音楽史 094 ◆チコニアへのイタリアの影響◆

◆チコニアへのイタリアの影響◆ チコニアのすべての世俗曲が、事実上、イタリアの詩に作曲されたものであることは驚くべきことではありません。しかし、彼は、また、上声部に多くのコロラトゥーラを付けて2声や3声のバッラーダを洗練させ、その世紀の変わり…

あとがき 093

明日で、はや10月も終わりです。1500メートル以上の山々では、もう紅葉は散ってしまったかもしれません。今年の秋こそ、久々に、山へ行ってみようと思っていたのですが、結局行かずに終わってしまいました。 でも、里山の紅葉はこれからです。それを楽…

随想 093 ◆遺伝子組み換え食品に関する20の質問(その3)◆

◆遺伝子組み換え食品に関する20の質問◆ Q3. 遺伝子組み換え食品は、これまでの伝統的な食品と評価の仕方が異なるのか? 全般に、消費者たちは、伝統的な食品(しばしば数千年にわたって食べられてきた)が安全であると考える。新しい食品が自然な方法で開…

数学史 093 ◆12・13世紀スペイン◆

◆12・13世紀スペイン◆ 12世紀、スペインの数学の研究は、その前の時代の人々より遙かに恵まれていました。アラビアの著述家たちの中で、第一の者は(中世には一般にこう呼ばれていましたが)、アヴェロエス(Averroes)(1126年頃-1198/9年)でした。彼は天…

音楽史 093 ◆イタリアのフランス人ワロン人音楽家(続き)◆

◆イタリアのフランス人ワロン人音楽家(続き)◆ こうした休みない放浪は、彼らの物語を語っています。カンブレとリエージュの君主の司教職出身のワロン人たちは、イタリアで礼拝の仕事に就いていましたが、決して彼らの祖国と接触を断ったわけではありません…

あとがき 092

今日は、久々に雨。寒冷前線通過ということで、一気に肌寒い気候になりました。皆さん、いかがお過ごしですか。 前回から、食の安全に関することになるのでしょうか、遺伝子組み換え食品について書いて(訳して)いますが、このところ世間を騒がせている中国…

随想 092 ◆遺伝子組み換え食品に関する20の質問(その2)◆

◆遺伝子組み換え食品に関する20の質問◆ Q2. なぜ遺伝子組み換え食品が作られるのか? 遺伝子組み換え食品とは、これらの食品の生産者あるいは消費者いずれかに何らかの利点が認められるから開発された - 市販されている。これは、価格の安さや優れたメリッ…

数学史 092 ◆ラビ、ベン・エズラ◆

◆ラビ、ベン・エズラ◆ この時期の第二の偉大なヘブライの学者は、アブラハム・ベン・エズラ(Abraham ben Ezra)でした。彼は、数の理論、暦学、魔方陣、天文学、そしてアストロラーベについて著述しました。カバラに非常に関心があって、当時の最も学識のある…

音楽史 092 ◆イタリアのフランス人ワロン人音楽家◆

◆イタリアのフランス人ワロン人音楽家◆ これまで、ヨーロッパのポリフォニーは、イギリス人がそうであったように、ほとんどもっぱらフランス語を話す音楽家たちと近く絶えず接触のあった音楽家たちの手で発展してきました。私たちがちょうど見てきたように、…

「今年は暑い夏が続くのでは?」と思われた頃もあるのですが、このところの涼しさとその後の局地的な豪雨には、驚かされますね。 皆さんのところは、如何ですか。 豪雨被害を受けられた方々にはお見舞い申し上げます。 私のところも、このところずっと雨が続…

◆遺伝子組み換え食品に関する20の質問◆

◆遺伝子組み換え食品に関する20の質問◆ 少し前から、遺伝子組み換えについて興味を抱いたのですが、どうもよく分からないところもありまして、今回から、WHO(世界保健機関)のサイトに書かれている「20 QUESTIONS ON GENETICALLY MODIFIED (GM) FOODS」を…

◆スペイン(11世紀)◆

◆スペイン◆ AD1000年頃、多くのムーア人学者がスペインに現れ、算術や天文学、また代数の文献を残しています。 コルドバ生まれのイブン・アルサッファール(Ibn al-Saffar)は、天文表と天文器具について書いています。少し後(1050年頃)、イブン・アルザルカ…

 ◆世紀の変わり目のイタリア◆

◆世紀の変わり目のイタリア◆ フランス同様の複雑な曲とシンプルな曲との対比が、14世紀から15世紀への変わり目頃のイタリア人、ランディーニより若い世代で、一層フランス化した同時代人の作品を特徴付けています。これらのうちで最も重要なのは、マッテ…

暑中お見舞い申し上げます。 - 盛夏 今年は、例年より梅雨明けが早く、その後、雨の少ない状態が続いている四国地方ですが、皆さんのところは如何ですか。 6月は平年並みに雨が降ったのですが、7月に入ってからは、本当に雨の少ないからから天気の状態で、…

◆数学は「発見」?それとも「発明」?(その3)◆

◆数学は「発見」?それとも「発明」?(その3)◆ Where do mathematical objects live? http://www.sciencenews.org/view/generic/id/31392/title/Still_debating_with_Platoの続き、終わりまでです。「課題は、数学的命題が、好みや一時の気まぐれに影響さ…

◆イングランドの翻訳者たち◆

◆イングランドの翻訳者たち◆ イングランドは、12世紀に優れた翻訳者を二人以上生み出しており、アイルランドは少なくとも一人を生み出したように思えます。これらの中で最もよく知られているのは、バースのアデラード(Adelard of Bath)でしょう。トレド、…

◆フランスのマニエリスト(その2)◆

◆フランスのマニエリスト(その2)◆ フランスのマニエリストの作曲家たちは、マショーやその直接の弟子たちと共に、すべて豪華なシャンティ写本(Chantilly Codex)に描かれています。その写本は、実際のところ、アラゴン王によって注文されたまさにその曲集…

いつの間にか6月も終わりです。ということは、2008年も半分過ぎたことになります。早いものですね。 今年は、7月1日が雑節の半夏生です。「半夏のはげあがり」などという言葉を思い出しました。「降り続いた雨も、この日には晴れる」という意味だというも…

◆数学は「発見」?それとも「発明」?(その2)◆

◆数学は「発見」?それとも「発明」?(その2)◆ Where do mathematical objects live? http://www.sciencenews.org/view/generic/id/31392/title/Still_debating_with_Platoの続きです。「プラトンは、発見であると信じる者たちの旗手である。プラトンの概…

◆イタリアとフランスの翻訳者たち◆

◆イタリアとフランスの翻訳者たち◆ 12世紀にイタリアとフランスは、数人の優れた学者を生み出しました。彼らのアラビア語の知識と数学への好みは、イスラムやギリシア文明の様々な古典をラテン世界に知らしめることになりました。 これらの翻訳者の中で最…

◆フランスのマニエリスト◆

◆フランスのマニエリスト◆ イギリスの作曲家たちは教会音楽に集中していたからでしょう、洗練され複雑が増していっても、イギリス音楽は、マショー後のフランス人によって到達された極端に複雑なリズムには決して近づきませんでした。宗教音楽は、今や、どの…

いつの間にか6月になってしまいました。5月30日発行の予定でしたが、数日遅れてしまいました。他のことで少々忙しかったもので、なんとなく疲れ気味です。大目に見てください。 ところで、5月は、サイクロン「ナルギス」がミャンマーを襲ったり、中国四…

◆数学は「発見」?それとも「発明」?◆

◆数学は「発見」?それとも「発明」?◆ スラッシュドット・ジャパンにこんな記事がありました。 数学は「発見」?それとも「発明」? 面白そうでしたので、mixiの数学史・数学者コミュにトピを立てて、そこで、紹介されている ScienceNewsの Still debating …

◆翻訳者たちの世紀◆

◆翻訳者たちの世紀◆ 12世紀は、キリスト教ヨーロッパにとって、9世紀が東方イスラム教世界においてそうであったのと同じ関係、翻訳の時代でした。バグダードの場合は、これらの翻訳はギリシア語からアラビア語への翻訳でしたが、キリスト教ヨーロッパの場…

◆14世紀イギリス音楽◆

◆14世紀イギリス音楽◆ イギリス音楽は、イタリア音楽より遙かにフランス音楽と緊密な関係にありました。「Triumphat hodie/Trop avet fet/Amy」でのように、フランスの世俗のテノールを宗教的モテトゥスに用いさえしています。それは、Oxford, New College…

明日から5月です。5月5日は子供の日ですが、今年は立夏でもあります。暦の上ではもうすぐ夏(初夏)。気温も随分と上がってきました。一年で一番気候のいい時期ですね。 昨日からゴールデン・ウィークも始まりました。戸外を元気に歩き回りたいと思う私で…

◆庭に咲く花◆

◆庭に咲く花◆ 暖かくなってきました。明日から5月ですね。 気温も20度を超える日が多くなってきました。今年は、5月5日が立夏、やがて暦の上では夏、いよいよ初夏の到来です。あちこちで花が咲き乱れているのが目につくようになってきました。それで、…