2004-01-01から1ヶ月間の記事一覧

今朝は、起きると一面霜が降りていました。こんな日は、日中は暖かく穏やかな日が多いのですが、まさにその通りでした。 けふのこの小春日和を愛でずんば 高浜虚子 家の裏にあった古い竹を片付けながら、まさにそんな一日のように感じました。

◆eschiquier◆

◆eschiquier◆ 「The Concise Oxford History of Music」を読んでいて、eschiquierなる単語に出会いまして、ネット上で検索してみると次のようなサイトを見つけました。少し面白いと思ったので訳して見ます。 http://www.discover.com/june_01/breakinvented.…

◆ギリシア--タレス(その2)◆

◆ギリシア--タレス(その2)◆ タレスは、天文学に多くの関心を抱いていました。ヘロドトスは、私たちに日食の予言に成功したと語っています。この日食は、BC585年5月28日に起こったものだと考える人もいれば、それより25年後のものだと考える人もいる…

◆ギリシア--BC4世紀◆

◆ギリシア--BC4世紀◆ BC5世紀後半から、すでに古典様式の音楽が衰退し始め、民衆的な劇場音楽が進展するにつれて、詩人・音楽家たちは、バランスのとれた詩を創造するというより、むしろ直接的な楽しみ、快楽を与えようとするようになります。 また、創造…

十月ももう終わりですね。気がついてみると、結構寒さを感じたりするようになりました。 紅葉情報によりますと、徳島では、標高1000メートルあたりでは見頃を迎えているようですね。1500メートル迄行きますともう散っているかも知れませんが。 最近は、山へ…

◆ピュタゴラス音律(その2)◆

◆ピュタゴラス音律(その2)◆ 前回、分離型テトラコードのオクターヴ音階の弦の比について書き、その比率で弦を張れば、簡単にオクターヴ音階が得られるとお話ししたのですが、27/8(第2弦)や 243/64(第3弦)、81/16(第6弦)、729/128(第7弦)は、…

◆ギリシア--タレス◆

◆ギリシア--タレス◆ さて、今回からギリシア数学について少し詳しく見ていくわけですが、ギリシア数学には、大きく分けて3つの重要な段階があります。第一は、ピュタゴラス(派)の影響の及んだ時代。第二は、プラトンとその学派に支配された時代。第三は、…

◆ギリシア--演劇◆

◆ギリシア--演劇◆ BC6世紀終わりから BC5世紀の初めにかけて、アテネは、古典様式を創りあげた詩人・音楽家たちの中心になりました。BC5世紀の間に、その古典様式は、主に演劇で用いられるようになります。 最も初期の演劇の上演は、ディオニシウスの儀式…

9月から、Justnetが so-netと統合されましたので、Justnetのサイトにアップしてあるホームページの方を so-netに移動しました。2004年3月までは、Justnetのホームページも見られるそうですので、しばらくの間、両方のサーバにアップするつもりです。 Justne…

◆ピュタゴラス音律◆

◆ピュタゴラス音律◆ 前回の音楽史で、分離型テトラコードが現代の西洋の音階の基礎になっているとお話しました。 そこで、今回、ピュタゴラス音律でのテトラコードの弦の長さの比を考えてみることにします。同じ太さの弦をその比率で張れば、簡単にオクター…

◆ギリシア--ギリシア数学◆

◆ギリシア--ギリシア数学◆ 前回も述べましたように、ギリシアの計算術であるロジスティックについては、正確な内容はほとんど知られていませんが、数の理論であるギリシアの算術はそうではありません。哲学者たちのテーマとして、哲学者たちのよって書かれた…

◆ギリシア--ギリシア初期音楽理論(その2)◆

◆ギリシア--ギリシア初期音楽理論(その2)◆ 前回、ギリシアの分離型テトラコードの話をしましたが、結合型(接続型)テトラコードというのもありました。 アリストテレスが、「ドリア起源の人々は、アイオリス人とは違って、分離した音によって二つのテト…

台風15号の影響でしょうか、雨が降ったりやんだりしています。 暑かった夏も、いよいよ終わりが近づいてきた気がしないでもありませんが、まだまだこれからしばらくは暑い日があるかもしれませんね。 世界では、ヨーロッパや中国での洪水はすごいものがあり…

◆ギリシアの算術◆

◆ギリシアの算術◆ これまで何度となく書いてきたのですが、ギリシアでアリトメーティケー(αριθμητικη=arithmetic=算術)といえば、数の理論のことを言います。今回、数学史の中でも書きましたように、ギリシアでは計算法は「ロギスティケー(λογιστικη=logisti…

◆ギリシア--ミレトス◆

◆ギリシア--ミレトス◆ ギリシア数学の始まりはミレトスでありました。ヘロドトス(BC484年頃から BC425年頃)やストラボン(BC66年頃-AD24年頃)によって、イオニア同盟を形成している12の都市の中で最大の商業都市であって、アテネの植民地であったと言われて…

◆ギリシア--ギリシア初期音楽理論◆

◆ギリシア--ギリシア初期音楽理論◆ ギリシア音楽の基礎といえば、当然のことですがテトラコードです。初期のフォルミンクスは、まさに4弦(テトラコルドン)でありました。最も古いフォルミンクスの音域が完全4度であったのか、間の弦はどのように調弦され…

さすがに暑い日が続いておりますが、皆様お変わりありませんか。今年も暑い夏になりそうですね。 時々のぞく日本気象協会のホームページ(HTTP://www.jwa.or.jp/)で 『熱中症予防情報』の提供を始めました! ということですので、関心のある方は是非どうぞご…

◆ユークリッド(エウクレイデス)◆

◆ユークリッド(エウクレイデス)◆ ユークリッド(エウクレイデス)といえば「幾何学原論」を思い出しますが、今回の音楽史に出てきましたように、モノコード(一弦琴)を使って弦の長さと音程の関係を理論的に証明しているのも、ユークリッドの書でありまし…

◆ギリシア--算術の始まり◆

◆ギリシア--算術の始まり◆ さて、今回から時代を下って、BC1000年から BC300年頃までの時代を考えて見ることにします。 この時代は、ギリシアとギリシア植民地がその中心となり、ローマを含めた地中海世界のほとんどは、ヘレニズム(ギリシア)文明の影響下…

◆ギリシア--ピュタゴラス◆

◆ギリシア--ピュタゴラス◆ 伝承によりますと、紀元前6世紀頃、音楽に関する思想に画期的な革新がサモスのピュタゴラスの教えによってもたらされます。 彼はエジプトの神官や恐らくメソポタミアの学問学派から音楽の原理をもたらし、共同体を形成し、道徳的…

六月は、真夏日が続いていたかと思うと、この一週間は肌寒い日々が続いていますね。梅雨寒というのは、こんなにも寒いものだったのかな、と短い人生をふり返ったりしていますが、あまり記憶にないですね。 さて、今日はワールドカップの決勝戦ですね。準決勝…

◆ハンス・ザックス◆

◆ハンス・ザックス◆ 最近どういうわけか、見知らぬ人から質問というかメールを何通か頂くようになったのですが、その中に「ハンス・ザックス」に関するものがありましたので、今回、A Norton Introduction to Music History のAllan W.Atlas,"Renaissance Mu…

◆インド◆

◆インド◆ これまで、メソポタミア、エジプト、中国と四大文明のそれぞれについて、古代数学について書いてきましたが、残る一つインド(インダス)文明については、よく分かっていません。 ハラッパやモヘンジョ・ダロのような遺跡からみても、それなりの数…

◆ギリシア--音楽の重要性◆

◆ギリシア--音楽の重要性◆ ギリシアでは、音楽は他の地域、メソポタミアやエジプトでは見られないほど重要なものでありました。ギリシア人は音楽をムシケー・テクネー、つまりムーサ神の技芸と呼んでいますが、そのムシケーという言葉は、私たちが今日音楽と…

ここ数日、晴れたよいお天気が続いています。汗ばむほどの陽気です。 もう周りの田圃はすっかり田植えが終わって、農村の風景になっています。水の張られた水田を見ていると何となく心が和む感じがします。 とは言っても、かつての日本の農村の風景はすでに…

◆Hrotsvitha「Sapientia」◆

◆Hrotsvitha「Sapientia」◆ D.E.Smith の "General Survey of the History of Elementary Mathematics"を読んでいまして、非常に難解な英語に出くわしてしまいました。 ベネディクト会の修道女 Hrotsvithaが書いた「Sapientia(智慧)」という話の中に出てく…

◆中国(その3)--九章算術◆

◆中国(その3)--九章算術◆ 数学に関する中国の古典の中で最大のもので、何世紀にもわたって東洋では最も高い評価を受けてきたものと言えば「九章算術」でしょう。著者と書かれた年代については分かっていませんが、焚書(BC213年)後まもなく張蒼という数学…

◆ギリシア--アウロス◆

◆ギリシア--アウロス◆ ギリシアで管楽器といえば、アウロスがあげられます。が、アウロスはずっと女性には嫌われていたようです。というのは、アテナイ神がアウロスを吹くと頬がふくらみ美しい顔がどんなにひどくなるかを知って腹を立て、アウロスを投げ捨て…

久しくウィルスが来なかった気もするのですが、数日前に何通か頂戴しました。「W32/Klez」というもののようですが、その特徴は送信者を詐称するところですね。 新年そうそう送信者詐称メールを頂戴したものとしては、やはり来たかという感じですが、ウィルス…

◆ライプニッツ◆

◆ライプニッツ◆ 是故易有太極。是生両儀。両儀生四象。四象生八卦。八卦定吉凶。吉凶生大業。 「この故に易に太極あり。これ両儀を生ず。両儀は四象を生じ、四象は八卦を生ず。八卦は吉凶を定め、吉凶は大業を生ず。」 これは、「周易繋辞上伝」の一節です。…