◆ギリシア--アリストテレス◆


ギリシア--アリストテレス
 
 アリストテレスは、アテネプラトンの下で学びます。彼の勤勉さと頭脳の明晰さは、プラトンに「学派の知性」と呼ばせるに至ります。彼は、アレクサンドロス大王の家庭教師の一人となりますが、後にアテネに帰り、哲学のペリパトス(逍遙)学派を創設します。
 
 彼は膨大な著作を書きました。多くが現存しているのですが、また、多くの部分が失われています。数学への学問的関心は、主として、自然科学への応用にありました。彼は、数学を、自然科学と形而上学との中間に立つものとして語っています。
 
 アリストテレスは、ピュタゴラス学派の教義に反対して、算術と幾何学とを分離する立場を擁護したことを、私たちは知っています。また、論理学を体系化する中で、間接的にユークリッド(エウクレイデス)の偉大な著作に貢献しています。
 
 アリストテレスは、また、学問の歴史的発展ということにも関心を抱いていました。このことは、数学の資料を収集する時に、また、弟子たちの著作に影響を及ぼしたように思えます。
 
 アリストテレスの弟子に、ロードス島のエウデモスがいて、彼は、数学の歴史に非常に興味を持っていました。彼の著作はほとんど失われてしまいましたが、ある断片が残されていて、それはアリストテレスの学派の数学にかなりな光を投げかけています。