◆アルキメデスの死◆


 ◆アルキメデスの死◆

 初等数学史でアルキメデスの死について書きましたが、プルタルコスが著書に書いている証言をここで紹介しておきます。彼は三つの話(証言)を載せています。

 第一のエピソード
 アルキメデスは、その運命の時、ある図形の問題を熱心に解いていた。彼はそのことで頭が一杯、彼の目も図形に集中していたので、ローマ人がシラクサに侵入したことにも町が占領されたことにも気が付かなかった。この研究と思索の最中に、一人の兵士が予期せず彼の所にやってきて、マルケルスのところについてくるよう命令した。彼は、問題を証明してしまうまでそれはできないと言うと、その兵士は怒って剣を抜いて彼を突き刺した。

 第二のエピソード
 一人のローマ兵士が、剣を抜いて走りより、彼を殺そうとした。アルキメデスは、振り返って、彼がその時解いていた問題を解かず未完成にしておきたくなかったので、しばらく待ってくれるように熱心に懇願したが、その兵士は彼の願いになんら心動かされず、即座に殺害した。

 第三のエピソード
 アルキメデスは、太陽の大きさが測れないかと、マルケルスのところへ数学の道具、目盛盤、天球儀、角度計などを、運んでいた。それを見た数人の兵士たちが黄金を船に運んでいるのだと思って彼を殺害した。

 参照:The MacTutor History of Mathematics archive Archimedes of Syracuse