◆ペルガのアポロニウス◆


 ◆ペルガのアポロニウス◆

 さて今回はペルガのアポロニウスについてです。

 ペルガのアポロニウスは、円錐曲線に関する著作で「偉大な幾何学者」として知られていました。アレクサンドリアで教育を受け、プトレマイオス4世(BC222-205年統治)の下で没しています。彼は、10の4乗を用いることでアルキメデスの数体系を改良しています。その数、10の4乗(万)は、東洋で久しく用いられてきたもので、何世紀にも渡ってヨーロッパだけでなく東方(東洋)でも、数体系の重要な底でした。

 アポロニウスの主な著作は円錐曲線に関するもので、彼はそれを、楕円、放物線、双曲線と名付けています。

 この著作は8書からできていて、初めの4書がギリシア語で、次の3書がアラビア語で私たちに伝えられています。最後の1書は失われてしまいましたが。第1書で、彼は3つの円錐曲線が同一の円錐からいかに得られるかを示しています。第1-4書では、それまで知られていなかったことはほとんど含まれていませんが、エウクレイデス(ユークリッド)が資料を体系的に配置し直したように、資料を新たに配置し直しています。

 第5-7書には、彼自らが発見したことが含まれているように思えます。全体的に、彼の命題は、今日の分析幾何学(analytic geometry)で扱っているもので、彼の方法は総合的、円や直線図形に関しては、エウクレイデス(ユークリッド)の方法に類似しています。

 アポロニウスの著作で、ギリシアの数学はその頂点に達します。導き手としてエウクレイデスがいなければ、アポロニウスは決して頂点に達することはできなかったでしょう。この二人が、その後 2000年の間幾何学を支配することになります。