◆クリスマス◆


 ◆クリスマス◆

 今回は、「舞波羅の戯言」に書いているお話から。

 12月25日は言わずと知れた「クリスマス」ですが、この「クリスマス」という言葉の意味はご存じですか。

 「CATHOLIC ENCYCLOPEDIA」によりますと、

 「「クリスマス」と言う言葉は、後期古英語では Cristes Maesseとなっている。the Mass of Christと言う言葉は 1038年に、また Cristes-messeと言う言葉は 1131年に最初に見出される。オランダ語では Kerst-misse、ラテン語では Dies Natalis、フランス語の Noelとイタリア語の Il nataleは、Dies Natalisに由来する。ドイツ語では、Weihnachtsfest、キリスト教以前の聖なる前夜祭に由来する。Yuleと言う言葉の起源は議論の分かれるところである。「車輪」を意味するいかなる言葉とも結びついてはいない。アングロ・サクソン語の名は geol(祝祭) geola(月の名)であった。」

 ということです。少なくとも英語のクリスマスは「キリストのミサ」という意味のようですね。

 では、なぜクリスマスは12月25日に祝われるのでしょうという問いについてはどうでしょう。

 福音書には何も書かれていませんが、福音書の記述から見る限り、冬ではあり得ないと言います。それなら、なぜ12月25日ということになったのでしょうか。なにやら膨大な資料があるようで、長い間いろんな議論がされてきています。例えば、ザカリアス神殿の礼拝が起源だとか、ユダヤの祝祭からの類推だとか、冬至の祝祭であった太陽神ミトラの生誕祭である Natalis Invictiが起源だとか、サトゥルナリア(ローマの農神祭) (1-23 December)が起源だとか。

 結局のところ、現在では、多くの異教の冬至の祝祭からの類推で12月という期日が選ばれたのは明らかで、その中でも12月25日に祝われたミトラ教の祝祭 Natalis Invictiがキリスト教に影響を及ぼしたのだろうというのが最も有力な説のようです。