◆半夏生◆


 ◆半夏生

 今年も、畑のすみに半夏生がはびこり、葉が白くなるとともに花が満開となっています。

 半夏生と言えば、七十二候の一つとして中国から伝わったものだそうです。かつては夏至から数えて11日目。本来「烏柄杓(カラスビシャク)が生える(半夏生ず)頃」という意味だそうです。そのカラスビジャクというのは、「サトイモ科の植物の一種。学名:Pinellia ternata。山地の道端や畑地に自生する多年生草本」ということで、コルク層を除いた塊茎は、半夏(はんげ)という生薬で、日本薬局方に収録されているのだそうです。そのカラスビシャクが生える7月2日頃が半夏生という雑節になっています。(今年の半夏生も7月2日)また、この頃に降る雨を「半夏雨」(はんげあめ)といい、大雨になることが多いということですが、確かにこの頃に、梅雨末期の集中豪雨が多いですね。

 ところで、畑に群生している半夏生は、そのカラスビシャクとは関係なく、学名 Saururus chinensis のドクダミ科の多年性落葉草本植物です。「葉の片面(表面)だけが白くなることから古くはカタシログサ(片白草)とも呼ばれており、一部を残して白く変化する様子から「半化粧」と呼ばれる場合もある。」というものです。そばへ行くと独特の匂いがします。

 その半夏生の群生の中から、カンナが首を出しています。毎年、群生している半夏生の中から姿を現して花を咲かせている実にたくましいカンナですが、今年も出てきましたね。花が咲くのはもう少し後になりますが。

 この季節が来ると、梅雨明けも近くなって、いよいよ夏だなあと私などは思うのですが、さあ、どうでしょう、今年の夏も無事乗り切ることができますでしょうか。