◆パドヴァのマルケットゥス◆


 ◆パドヴァのマルケットゥス◆

 今回は、音楽史ではパドヴァのマルケットゥス、数学史ではゲルベルト(後のシルベステル2世)という興味ある人物が登場していますが、ここで、パドヴァのマルケットゥスについて、少し詳しく見ていくことにします。

 パドヴァのマルケットゥス(Marchetto da Padova)は、 イタリアの音楽理論家であり、中世後期の作曲家でした。彼の音価の記譜の革新は、彼の著作が旋法を定義し調律の改良に関するものであったので、イタリアのアルス・ノヴァ音楽の基本原理でした。加えて、彼は半音階を議論した最初の音楽理論家でもありました。

 彼はパドヴァで生まれたようですが、彼の生涯はほとんど知られていません。しかし、1305年から 1306年までパドヴァの大聖堂の少年聖歌隊員の音楽教師をしていた記録が残されています。1308年にパドヴァを離れヴェネト州ロマーニャ州の他の都市で仕事をしています。彼の2つの大論文は、フィリップ・ド・ヴィトリが、その時代の音楽がその名で呼ばれることになる彼の「アルス・ノヴァ」と題する論文を書く(1322年頃)少し前、1317年と1319年の間に書かれたように思えます。マルケットゥスは、その論文自体の中で、それらをチェセーナ(Cesena)とヴェローナ(Verona)で著作したと示しています。彼の生涯については、他に信頼できる記録はまったくありません。彼の名は明らかに広く知られ著作は14世紀後期に非常に大きな影響力を持ったにもかかわらずです。

 (from Marchetto da Padova - Wikipedia, the free encyclopedia
 http://en.wikipedia.org/wiki/Marchetto_da_Padova

 イタリアのアルス・ノヴァについては、以下のウェブサイトにも書いてありますので、興味があれば是非ご覧ください。そこでは、こんな記述もあります。

 「私たちがヴィトリの「アルス・ノヴァ」が 1316年頃に完成されたことを認めるなら」

 The Pelican History of Music - Volume I: ancient forms to polyphony - IV Ars Nova -
 歴史的文化的背景
 イタリアでのアルス・ノヴァ