◆エジプト(その3)◆


◆エジプト(その3)◆
 
 大ピラミッドですが、数学、恐らく何らかの数学的神秘主義がその構造を設計するときに重要な役割を果たしたとすべての学者が認めているそうですが、その原理について確実なことはわかっていないようですね。数年前でしたか、北極星と関連で新しい説がテレビでなどで紹介されていましたね。ということで、ピラミッドについては、これぐらいで。
 
 BC1850年頃、第12王朝に、アメネムハット3世(Amenemhat III)が王位につきます。この王の統治下に灌漑システムが広く完備されます。それには、水準測量などの測量技術の知識が必要とされますので、その頃(BC1825年頃)に、次に述べるアーメス・パピルスのオリジナルが書かれたのではないかと考えられています。
 
 BC1650年頃、エジプトにアフモセ(A'h-mose)という書記(scribe)がいました。現在では、一般にアーメスと呼ばれているのですが、彼は、数学について著述、というより古い論文を書写します。この写本が現代にまで伝わっていて、19世紀中頃、イギリスのエジプト学者 A.ヘンリー・リンドによって購入されました。(ここからリンド・パピルスという名でも呼ばれます)後に大英博物館が手に入れるのですが、これは現存するパピルスに書かれた数学最古の写本の一つです。
 
 アーメス・パピルスは、教科書というより、むしろ実用的な手引き書です。広く単位分数を扱っていて、測量に関するものもかなり含まれています。