◆エラトステネス◆


 ◆エラトステネス◆
 
 エラトステネスは、エウクレイデス(ユークリッド)の数年後に生きていました。そしてアレクサンドリアで最も偉大な学者の一人でした。彼の崇拝者たちは、彼のことを誇張して「第二のプラトン」と呼んでいます。あだ名は「ベータ」でしたが、それは、ギリシア文字のβが2を意味するので、古代で二番目に賢い人だという意味だと考えている人もいれば、彼の大学の部屋に数字の2が掲げられていたので、そう呼ばれていたという人もいます。
 
 彼の崇拝者たちがどう呼ぼうとも、私たちは、彼のことを古代最初の優れた地理学者であると言うことができます。算術の分野では、「エラトステネスのふるい」がよく知られていますが、素数について言えば、その当時から研究されているのですが、素数をすべて調べる一般式はまだ見つかっていません。
 
 彼は、地球の周囲と直径の測定を行いました。これは測地術という学問の第一歩でした。アレクサンドリアで、太陽が正午に7度12分南にあったとき、シュエネではちょうど天頂にあることを知り、地球表面では、アレクサンドリアはシュエネの7度12分北にあると考えました。その距離は、5000スタディアであることが知られていましたし、7度12分は360度の 1/50 ですから、エラトステネスは、地球の周囲は、50x5000スタディアであると判断したのです。
 
 それは、現在知られている値に極めて近いものでした。