随想 092 ◆遺伝子組み換え食品に関する20の質問(その2)◆


 ◆遺伝子組み換え食品に関する20の質問◆


 Q2. なぜ遺伝子組み換え食品が作られるのか?

 遺伝子組み換え食品とは、これらの食品の生産者あるいは消費者いずれかに何らかの利点が認められるから開発された - 市販されている。これは、価格の安さや優れたメリット(持続性や栄養の価値)があるあるいは双方を兼ね備えた生産物と言い換えることができるという意味である。当初、遺伝子組み換え食品の種の開発者たちは、自分たちの生産物が生産者たちに受け入れられることを望んでいた。それで、農民たち(またより一般的には食品産業)が評価するような革新を行うことに集中した。

 遺伝子組み換えによって植物を作り出す初期の目的は、作物保護を改善することであった。現在市場に出回っている遺伝子組み換え作物は、主として、昆虫やウィルスによって引き起こされる植物の病気に抵抗力を持たせたりあるいは除草剤への耐性を強めたりすることで、作物保護のレベルを高めるのが目的であった。

 虫害抵抗性は、バクテリア、バチルス・チューリンゲンシス(BT)の毒素産生遺伝子を食品植物に組み込むことで達成される。この毒素は、現在農業で標準的な殺虫剤として使われており、人間の消費にとっては安全である。この毒素を永続的に生成する遺伝子組み換え作物は、特別な状況、例えば、防除圧が高いところ(虫害を受けやすいところ)では、殺虫剤の量が少なくてすむことが示された。

 ウィルス抵抗性は、植物で病気を起こすあるウィルスの遺伝子を組み込むことで達成される。ウィルス抵抗性は、植物をそうしたウィルスによる病気に感染しにくくし、結果として、作物の生産を高める。

 除草剤耐性は、幾つかの除草剤に抵抗性を示すバクテリアの遺伝子を組み込むことで達成される。雑草圧力の高い状況では、そうした作物を使用することで、結果として、使用する除草剤の量を少なくすることができる。